E2E (エンドツーエンド) テスト・リグレッションテストについて

E2Eテストとは?

E2E(エンドツーエンド)とはEnd-to-Endの略で「端から端まで」という意味の英語です。つまり、E2Eテストとはシステムやプロセス全体を通しての検査やテストを指します。

E2E(エンドツーエンド)テストは、アプリケーションがユーザーの期待通りに動作し、どんなタスクやプロセスでもデータフローが正しく機能することを確認するための方法です。具体的には、エンドユーザーの視点から現実に起こりうるシナリオを試します。例えば、オンラインショッピングサイトで次のような操作をテストします。
・商品をカートに入れる
・カートの中身を確認する
・支払い手続きを行う
・注文確認メールを受け取る
E2Eテストを行うことで、これらの操作がユーザーの期待通りに動作するかを確認できます。

ちなみに、これに対し細かい部分や個々のモジュールを検査する場合は、「ユニットテスト」などと呼ばれます。
E2EテストやE2E検査は、システムが実際の状況下で正しく動作するかどうかを確認するために行われます。

リグレッションテストとは?

これに対し、リグレッションテストというのがあります。
既存のソフトウェアやシステムの機能を維持しつつ、新しい機能や改修を加えた場合に、それが以前の機能に悪影響を与えないかを確認するテストのことです。
リグレッションテストは、新しい機能や改修を加えるたびに行われます。これにより、既存の機能が壊されることなく、新しい機能を安全に追加することができます。

E2Eテストとリグレッションテストは、異なる目的を持ったテストです。
E2Eテストは、システム全体を通しての検査やテストを行うことで、実際の状況下でのシステムの動作を確認するためのテストです。一方、リグレッションテストは、既存の機能を壊さずに、新しい機能や改修を加えることができるかを確認するためのテストです。

E2Eテストの重要性について

E2E(エンドツーエンド)テスト

E2Eテストは、アプリケーションが実際にユーザーが使用する方法と同じ方法で動作するかどうかを確認するテスト方法です。E2Eテストが重要な理由は、以下のようなものがあります。

1. アプリケーションが期待通りの動作をするかどうかを確認できる。

アプリケーションがユーザーの期待通りの動作をするかどうかを確認することができます。
これにより、アプリケーションをリリースする前に、問題がある場合にも検知されるようになり、ユーザーからの不満やクレームを回避することができます。

2. アプリケーションの品質を高めることができる

アプリケーションに潜在的な問題がないかを検出することができます。これにより、問題がある場合には早期に改善することができ、アプリケーションの品質を高めることができます。

3. ユーザーに安全かつ品質の高い体験を提供できる

アプリケーションが正常に動作することを保証することができます。これにより、ユーザーに安全かつ品質の高い体験を提供することができます。

4. トラブルを防ぐことができる

アプリケーションに潜在的な問題がないかを検出することができます。これにより、将来的なトラブルを防ぐことができます。

リグレッションテスト

リグレッションテストとは、既存のアプリケーションに新しい機能や修正を加えたときに、それらが以前の機能や動作に与える影響を検証するテストのことです。リグレッションテストが重要な理由は、以下のようなものがあります。

1. 修正や新しい機能が以前の機能や動作に影響を与えないことを確認できる。

これにより、アプリケーションの品質を維持し、ユーザーからの不満やクレームを回避することができます。

2. 修正や新しい機能が期待通りの動作をすることを確認できる。

これにより、アプリケーションをリリースする前に、問題がある場合にも検知されるようになります。

3. 以前の機能や動作が修正や新しい機能の影響を受けないことを確認できる

これにより、アプリケーションの品質を維持することができます。

4. トラブルを防ぐことができる。

リグレッションテストを行うことで、修正や新しい機能が以前の機能や動作に潜在的な問題を引き起こすかを検出することができます。これにより、将来的なトラブルを防ぐことができます。

また、リグレッションテストは、アプリケーションを常に最新の状態に保つことができるため、アプリケーションを使用するユーザーにとってもメリットがあります。アプリケーションが最新の状態であることで、最新の機能や改善された動作を利用することができるためです。

そのため、リグレッションテストは、アプリケーションをリリースする前に必ず行うべきであり、重要なテストです。リグレッションテストを行わない場合、修正や新しい機能が以前の機能や動作に影響を与える可能性があります。
そのため、修正や新しい機能が期待通りの動作をするかどうかや、以前の機能や動作が修正や新しい機能の影響を受けないかどうかを確認できず、アプリケーションの品質が低下したり、ユーザーからの不満やクレームが出る可能性があります。また、将来的なトラブルを防ぐことができず、アプリケーションを使用するユーザーにとっても不利になる可能性があります。

E2Eテストの課題

これらのテストには、以下のような課題があります。

1. 自動化が難しい

E2Eテストやリグレッションテストは、人間が行うことが多いため、自動化が難しいです。特に、E2Eテストでは、アプリケーションを実際に使用するようにテストするため、手作業でのテストが必要になることが多いです。そのため、自動化を行うことができず、手間がかかることがあります。

2. テストに時間がかかる。

E2Eテストやリグレッションテストは、アプリケーションを使用するようにテストするため、手間がかかることがあります。そのため、テストに時間がかかることがあります。また、アプリケーションに新しい機能や修正が加わるたびに、テストを行う必要があるため、常にテストを行っている必要があります。これにより、テストにかかる時間が増えることがあります。

3. テスト環境の準備が必要。

E2Eテストやリグレッションテストを行うためには、実際にアプリケーションを使用するような環境が必要です。そのため、テスト環境を準備する必要があります。これには、テスト用のデータを用意したり、テスト用のサーバーやデータベースを構築する必要があることもあります。これらを準備することで、テストを行うことができますが、この作業も手間がかかることがあります。

4. テストの網羅性を確保するのが難しい。

E2Eテストやリグレッションテストでは、アプリケーションを使用するようにテストするため、すべての機能をテストすることができるわけではありません。そのため、テストの網羅性を確保するのが難しいことがあります。特に、アプリケーションが複雑である場合や、アプリケーションに多数の機能がある場合には、テストをすべて行うことができず、一部の機能や動作だけをテストすることになる場合があります。このため、アプリケーションに未テストの機能や動作がある可能性があり、アプリケーションの品質を保証することができません。

5. テスト設計が難しい

E2Eテストは、実際のユーザーの行動をシミュレートするため、テストを設計する際には多くの要素を考慮する必要があります。

例えば、モバイルアプリケーションの場合、使用されるデバイスやOSの種類が多様で、それぞれに異なる仕様があります。そのため、異なるデバイスやOSごとにテストを作成する必要があります。これには多くの手間がかかり、予算を超過する可能性があります。また、テスト駆動開発を実践しており、コードに対するフィードバックを迅速に得たい場合、E2Eテストはその要件に適していないことがあります。

6. 目的の理解

ユーザーが求めているのは特定の問題の解決策であり、機能そのものではありません。そのため、E2Eテストではアプリがユーザーの問題を効率的に解決できるかどうかに重点を置くべきです。しかし、開発チームがユーザーの目的を細かく理解できない場合があります。

これを解決するために、ソフトウェア開発の初期段階でユーザーの意見を集める方法を導入することが重要です。ユーザー調査はコストがかかることが多いので、実際のユーザーに「ベータテスター」としてアプリケーションを試してもらう方法がよく取られます。こうすることで、ユーザーのフィードバックを早期に得て、アプリの改善に役立てることができます。

テストの自動化と手動テストの必要性について

アプリやサービスが大きくなってくると、手動で様々なテストをおこなうことは困難になってきます。
いくつかの手順やパターンをテストして、異常が無いかを確認するだけならまだしも、たくさんのパターンを、しかも何度もテストしないといけないとなると、抜け漏れの発生などに繋がってきます。
そこで、テスト用のプログラムを組んで、単調なテストを自動化することも多いです。

ただし、テストの自動化にはデメリットがあります。自動化されたテストは、特定の状況下でのみ有効であり、異なる状況や変化した条件に対応することができない場合があります。そのため、手動でのテストも行う必要があります。
さらに、自動化されたテストは、プログラムによって実行されるため、人間が持つ判断力や知見を持たないため、テストが不適切な結果を出す可能性があります。これにより、問題がある場合にも検知されず、本来ならば改善すべき問題が放置される可能性があります。そのため、自動化されたテストは手動でのテストと併用することが推奨されます。また、自動化されたテストには、テストデータやテストケースが必要であり、これらを作成することも必要であり、その作業も手間がかかります。

テストの外注

テストは自動化と手動の2つを組み合わせる必要がありますが、大きなアプリやサービスの場合手動の部分を自社でやるにもコストがかかります。
本来開発のための時間コストをかけたいところ、テストの為の時間コストが多く発生してしまったりします。

そのため、これらのテストは外注されることも多いです。
テストを請け負う会社は様々ですが、その一つにベトナムのオフショアへの依頼があります。
メリットとして、日本国内にいる開発者やテスターが行う場合よりも低コストで行うことができます。また、海外にいる開発者やテスターは、日本国内とは異なる地域や文化を経験しており、異なる視点からテストを行うことができます。これにより、日本国内では検討されなかった問題や課題が検出される可能性があります。

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まずは、お気軽にご相談ください。